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マグロの豆知識、歴史【1】


日本人が初めてマグロを食べたのはいつ?

日本人が初めてマグロに出会ったのは意外に歴史は古く、縄文時代と言われています。縄文時代の貝塚からマグロの骨が出土していることが裏付けています。(縄文時代からすでにグルメ?!)

古事記や万葉集に「シビ」という名前でマグロが記載されていたり、江戸時代の「慶長見聞集」では「シビと呼ぷ声の死日と聞えて不吉なり」と記載されています。昔は「シビ」=「死日」の印象があったようで、また鮮度が落ちやすいため、むしろ価値が低い魚とされていました。昔から価値が高い魚ではなかったんですね。

理由として江戸時代では、現在のように交通網が発達していないため、輸送に時間がかかりました。
しかも人力ですから、鮮度を落とさずに輸送するなんて不可能に等しいですよね。例えば、銚子で水揚げされたマグロを人力で東京まで運んだ後、お刺身で食べるなんてお腹壊しちゃいそうですよね!(笑)だから江戸時代では「下魚」とされて、価値を見出せませんでした。


■江戸時代に一大マグロブーム到来!?
「下魚」とされたマグロに人気!? 古人の知恵とでもいいましょうか、鮮度が落ち始めたマグロを
上手に調理することで絶品に大変身!マグロの「漬け(ヅケ)」の登場です。マグロの身を醤油へ漬け込むことで、鮮度の低下を遅らせることが可能になったようです。日本人がマグロに初めて振り向いたのは、江戸の寿司屋で作られた「ヅケ(漬け)」が最初だったという説があります。現代でも楽しまれる「漬け(ヅケ)」。マグロのレシピとしては「ヅケ」が最も古いレシピかも?!

■マグロのトロは捨てられていた!?

明治や大正時代頃までは大衆魚(アジやサバと同じ)としての位置付けで、もっぱら赤身の刺身として
食されていたようです。マグロのトロは特に腐りやすいため、刺身用としての需要はなく、加熱用として利用されていたようです。当時は刺身はサッパリ系が好まれていたのでしょう。

マグロのトロが刺身用として注目を浴びたのは、昭和初期。学生たちが火付け役と言われています。
当時お金がない学生たちは安いトロを好んで食べたようです。また、マグロ問屋のまかないご飯と一緒に出されたりするなど、市場に出回ることは少なく、ごく一部の間で食べられていたと言われています。

昔のマグロ漁の様子の画像 浜辺に水揚げされるマグロの画像



マグロの豆知識、歴史【2】


■トロブーム到来
1960年代になり、マグロ延縄漁船など冷凍保存技術の発達と、日本人の食生活の変化により、トロは生食用として珍重される部位になりました。過去をさかのぼるとトロは価値が低い位置づけでしたが、ようやく注目を浴びることとなり、赤身とトロの価値が逆転しました。また、トロという部位は赤身に比べて取れる数量が少ないこともあり、希少部位とされるようになりました。
希少部位大トロをカットする画像
大トロの画像
■価値高騰の背景

以前はまぐろを食べる国はほとんど日本だけだったため、世界のまぐろ消費量と日本のまぐろ消費量がだいたい同じくらいでした。しかし、世界的な日本食ブームや「sushi」ブームにより、マグロの消費量が世界的に増加して、価格が上昇しました。また、まぐろは国内生産が主でしたが、近年輸入物の増加もあり、価格の影響を受けやすくなっています。その他には、原油高騰による出漁コスト高、まぐろ漁獲量制限、まぐろ漁場の遠距離化、不漁などの影響により、価格高騰に拍車をかけています。

90年代から2000年にかけて、日本のマグロ産業に目をつけた台湾が、まぐろ漁船を大量に稼動させて漁獲。日本での水揚げが一時減少したために、日本は台湾からまぐろを輸入する形になりました。しかし、国際的に見て限りある資源を保護する動きが強くなり、台湾はまぐろ延縄漁船を減船することを決定。結果として日本に輸入されるまぐろが減少しました。

さらに、一部の中国人の日本食ブームにより、マグロの需要が拡大しています。日本の漁獲量制限の隙をつく形で、中国船籍のまぐろ漁船の活動が活発になっているため、競争が激化しています。(一部の中国人と言っても日本とは規模が違います!)

以前はアメリカやオーストラリアなどでは、マグロのトロは商品の価値が低く、そもそも食文化がなかったため日本は安価で海外から輸入してすることが出来ました。しかし、近年ではヨーロッパでもトロ(マグロ)に対する需要が高まり、以前のような価格では輸入出来なくなってきています。また、各国も対日本向けの輸出に頼らず、中国等向けの輸出が急増しているため、競争はますます激化しています。

マグロ水揚げ風景の画像
クロマグロ大トロ握りの画像



マグロの豆知識、歴史【3】

■マグロの乱獲問題
もはやまぐろの乱獲問題は、日本だけの問題ではありません。世界的な日本食ブームと寿司ブームにより、要増加、価格高騰の中で世界中でまぐろの乱獲が心配されています。過激な保護運動を行う団体には、クジラ並みに漁獲禁止を求めている団体も存在しています。2010年3月、ドーハでワシントン条約締結会議が行われ、大西洋産のクロマグロの附属書への掲載について審議がありましたが、結果的には大差で否決されました。しかし、限りある資源を保護するという国際的な動きは変わらないため、今後もマグロの漁獲量について話題になることは少なくはないでしょう。
■マグロの養殖

1990年代頃からマグロの養殖が盛んになりました。クロマグロはヨーロッパや欧米、また国内で養殖していて、ミナミマグロはオーストラリアなどで生産しています。まぐろの稚魚を生きたまま漁獲して、生簀でエサを与えて育てるため、完全な「養殖」ではなく「蓄養」が中心です。そのため、卵から成魚まで育て上げる完全養殖の技術発達が急がれています。

天然物のまぐろの魚価高騰、漁獲量低下の背景もあり、養殖物の需要は拡大しています。短期間でまぐろを成魚に育てるための低コスト化や、全身に脂をのせられるような研究が進んでいます。日本の主な養殖地は奄美大島や長崎など西日本で行われています。

完全養殖に関しては、2002年に近畿大学(近代マグロ)が世界で初めてクロマグロ(本マグロ)の完全養殖に成功しました。また、2004年には全国の市場へ出荷しています。2009年には約4万匹の稚魚の孵化に成功して、その内3万匹を養殖業者へ出荷したそうです。今後、近畿大学が目指していることは、2010年に3から5%の稚魚の成功率を10から20%へ向上させることが目標となっているようです。また、マルハニチロでは2015年に約1万匹の出荷を目指して完全養殖に取り組んでいるようです。また、東京海洋大学では、移植よってサバにマグロの精子を作らせて、マグロを量産する研究を進めているようです。

現代では日本の食文化を守るために、「獲る漁業」から「つくる漁業」へ流れが変化してきています。